食べる量を減らす前に!甘い飲み物をやめて血糖値の急上昇を防ごう

このコラムは健康診断や人間ドックでお医者さんから

「やせましょう」

「食事に気を付けましょう」

と言われた方が、薬が必要になる前に、食事の改善でメタボや生活習慣病を予防していくために役立つ情報をお伝えしています。

清涼飲料水

毎日の水分補給、どんな飲み物を飲んでいますか?

ダイエットや生活習慣病予防のためには、食べるものだけでなく、飲み物の選び方も重要です。

目次

甘い飲み物を飲んでいると痩せない理由

習慣的に甘い飲み物を飲んでいると痩せにくいのは、甘い飲み物を飲むと「体脂肪」のもととなる「中性脂肪」がたくさん作られるからです。

また、体重が増えるだけでなく、生活習慣病のリスクも上げてしまいます。

甘い飲み物が血糖値を上げ「体脂肪」をつくる

飲み物は食べ物に比べて、液体なので身体に吸収されるのも早いです。

甘い飲み物には糖が沢山含まれているので、飲んだ後、速やかに糖が吸収されます。

すると、血糖値の急上昇が起こります。

この上昇した血糖値を下げるために、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されて、糖をエネルギーとして使うために細胞に取りこみます。

エネルギーとして使われずに余った糖は、中性脂肪などに合成されます。
この中性脂肪は多すぎると「体脂肪」となって皮下や内臓周り、また肝臓などの臓器の中に蓄積されます。

 このように、甘い飲み物で糖をたくさんとると、インスリンが沢山分泌されて、中性脂肪が沢山合成されてしまい「体脂肪」が増える原因となるのです。

甘い飲み物と生活習慣病

甘い飲み物を習慣的にとると、体脂肪が増えるだけでなく、糖尿病、脂質異常症、脂肪肝などになりやすくなります。

特に、健康診断で

・血糖値が高め

・脂肪肝

・肝機能が高め

・中性脂肪が高め

・尿酸値が高め

このような指摘をされている人は、甘い飲み物をやめましょう。

糖尿病

糖尿病診療ガイドライン2024によると、糖が含まれる甘い飲み物は、糖尿病発症のリスクを上げることが確認されています。また、人工甘味料が入った飲み物は腸内細菌嚢を乱すことで糖尿病の発症リスクを増やす可能性が指摘されています。

果物については、そのまま食べると糖尿病の発症リスクは減るが、ジュースで飲むとリスクが反対に増加するという研究結果もあります。

脂質異常症

甘い飲み物を飲む機会が多いとそれだけ血糖値の急上昇が起こる頻度が多くなります。
その度に、すい臓からインスリンが多量に分泌されるので、中性脂肪の合成が進み、血液中の中性脂肪の値も高くなります。

さらに、中性脂肪値が高いと血液中の善玉コレステロールであるHDLコレステロールの値を下げてしまいます。

HDLコレステロールは血液中の余分なコレステロールを回収して、肝臓に戻す働きをしているので、値が低いと動脈硬化のリスクを高めます。

脂肪肝

脂肪肝は肝臓の細胞に異常に中性脂肪がたまった状態のことを言います。

甘い飲み物を飲むことで、中性脂肪が過剰につくられ、それが肝臓の細胞に蓄積していくと脂肪肝になります。

脂肪肝を放置しておくと約15%の人は肝臓に炎症や繊維化が起こり「脂肪性肝炎」に移行します。
この脂肪性肝炎は肝硬変や肝臓がんと進んでいく可能性もあります。

高尿酸血症

高尿酸血症とは、血液中の尿酸の値が高い状態です。

高尿酸血症は「痛風」「尿路結石」「腎障害」のリスクになります。

尿酸値と聞くと、プリン体、アルコールというイメージを持つ人が多いかと思います。
意外と思うかもしれませんが、果糖も尿酸値を上げてしまいます。甘い飲み物には果糖ブドウ糖液が使われていることが多いので、尿酸値を上げる要因になると言われています。

 

このように、健康診断で気になる項目の多くが甘い飲み物と関係しています。

まずは甘い飲み物をやめることが、生活習慣病予防の第一歩になります。

太りにくい飲み物の選び方

以上のことから、甘い飲み物を習慣的に飲むと、体重が増えやすく、生活習慣病のリスクも上げてしまうことがお分かりかと思います。

普段、何気なく「甘い飲み物」を飲んでいないか、意識してみることが大切です。

血糖値を上げる甘い飲み物

仕事中に栄養ドリンクを飲む男性

甘い飲み物と聞くと、イメージするのはコーラや炭酸飲料などの清涼飲料水をイメージするかと思います。

その他にも、コーヒーや紅茶に砂糖やガムシロップを入れるのも含まれます。

「朝ごはんは食べずに仕事中に微糖のコーヒーを飲む」という人もいますが、微糖といっても「糖」が入っており、血糖値を上げてしまうのでおすすめできません。

その他、

・エナジードリンク

・乳酸菌飲料

・栄養ドリンク

・果汁100%のジュース

なども甘い飲み物です。

身体によさそうだから・・・、仕事に集中したいから・・・

という理由で飲んでいる人が多いように思いますが、身体によい影響はほとんどありません。

乳酸菌はヨーグルトや発酵食品でとれますし、仕事に集中したい人は3食リズムよく食べて、カフェインで眠気をとりたいときにはブラックコーヒーや濃いめの緑茶や紅茶を選ぶのが良さそうですね。

水分補給は無糖の飲み物で

水を飲む女性

甘い飲み物を飲んでいる人は、意外と無意識に飲み物を選んでいることが多いので、意識して選ぶようにしましょう。

カロリーはそれほど高くなくても、血糖値の上昇や、脂肪の合成には大きく影響があります。

炭酸でないと飲みにくいという人は、無糖の炭酸水もお勧めです。

実際、甘い飲み物をやめただけで、体重が減る人もいます。

特にダイエット中は、水分をしっかりとることも大切なので、無糖の飲み物でたっぷりとるようにしましょう。

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