このコラムは健康診断や人間ドックでお医者さんから
「やせましょう」
「食事に気を付けましょう」
と言われた方が、薬が必要になる前に、食事の改善でメタボや生活習慣病を予防していくために役立つ情報をお伝えしています。
「体重を減らす」「やせる」ためにまず意識したいこと
「体重を減らす」というと
「摂取カロリーを抑えなきゃ」
「食べるのを我慢しなきゃ」
と思う人がほとんどかと思います。
もしくは
「運動を始めなきゃ」
と思う人も多いかと思います。
しかし、メタボや生活習慣を予防し健康的に痩せるためにまずやってほしいのは
「バランス良く食べること」
です。
なぜバランス良く食べる必要があるのか
「バランスよく食べましょう」というフレーズは子供のころから何度も聞いているフレーズだと思います。
多くの健康に関する記事にも「バランス良く食べましょう」と書かれています。
ではなぜ「バランス良く」食べる必要があるのでしょうか?
年齢や目的によっても多少理由が異なりますが、健康的にやせるためにバランス良く食べる理由はズバリ!
代謝を整えてやせやすい身体をつくるため
です。
「代謝」というのは、食べた物を身体に必要な物質や活動するためのエネルギーに変えることを言います。
ダイエットの記事にも良く「代謝を上げよう!」といったフレーズが使われています。この代謝には色々な栄養素が必要となります。つまり、代謝に必要な栄養素が不足していると、うまく代謝ができない身体になり、やせにくくなってしまうのです。
例えば
ビタミンB1は糖質の代謝に不可欠なビタミンですし、ビタミンB2は脂肪が燃焼するときに多く使われるので脂質の代謝には不可欠です。
代謝に必要な栄養素がきちんととれていなければ、運動してもその効果を充分に得られないですし、食べるものを減らしているのに痩せないということが起こるのです。
またバランスよく食べることには、「1日3食しっかりと食べる」という意味もあります。朝は時間がないからと朝食を抜いたり、摂取カロリーを減らすために夕飯を食べなかったりと食事回数を減らす方もいます。
ですが食事を摂ると消化吸収するためにエネルギー代謝が活発になるので、食事の抜くのはダイエットの効率を下げるということがわかります。
食事を摂るタイミングはできるだけ規則正しくすると、体内リズムが整いやすくなるので、3食をなるべく決まった時間に摂るのがおすすめです。
栄養素の役割
バランス良い食事と言われると、昔学んだ栄養素のことを思い出しますよね。
栄養素はそれぞれ働きがあって、大きくは次の3つに分けられます。
- エネルギーになるもの
- 身体をつくるもの
- 身体の調子を整えるもの
これらのそれぞれの働きを知って、バランスよく摂取していきましょう。
エネルギーになるもの
エネルギーになるものは、主に糖質(炭水化物)や脂質です。ダイエットをするとなると、甘いものや炭水化物、脂質は避けがち。
ですが、糖質(炭水化物)の摂取量が足りないと、タンパク質が分解されてエネルギーとして使われます。そうなると今度は身体の中のタンパク質が不足して、新しい細胞を作るなどの代謝に影響してきます。
反対に、炭水化物や脂質を多く摂り過ぎ、消費するエネルギーを上回ってしまえば、身体に蓄積されて体重は増えていきます。
身体をつくるもの
身体をつくる栄養素は、タンパク質やミネラル、脂質があります。
タンパク質は髪や爪、筋肉などを作ります。
ミネラルは骨や歯をつくるのに使われます。
脂質は、もっと小さい細胞膜などを作るのに使われます。
中でもタンパク質は身体のすべての部分に関係している栄養素です。
身体の調子を整えるもの
身体の調子を整える栄養素は、ビタミンとミネラルです。
それぞれ、体温調節や体内で必要な物質を作ったり、神経の働きに影響を与えたりと、身体の働きを維持するための大切な栄養素です。ビタミンの一部は、体内でつくることができないので、食べ物から摂取しなければいけません。
栄養素の働きとバランス
ここまで3つの働きに分けて、栄養素の働きを紹介してきました。
ここからは、それぞれの栄養素について、もう少し詳しく説明していきます。
糖質(炭水化物)
糖質は、エネルギーに変わる栄養素の中で最重要!日本人の一般的な食事内容で見ると、摂取するエネルギー全体の60%くらいは炭水化物です。
どんなものに入っているかと言うと……
- 穀類(米、小麦など)
- いも類やとうもろこし
- 果物や砂糖
糖質はエネルギーとして使われますが、脂質の代謝にも関係しています。摂りすぎた糖質は、形を変えて体内に蓄積されています。
脂質
脂質は高コスパなエネルギー源。脂質は1gで9kcalのエネルギーが発生します。また、身体に脂肪として蓄えることで、エネルギーを保管する役割も担っています。
そのほかに、細胞膜をつくったり、身体の機能や生理作用を一定に保ったりする働きがあります。
タンパク質
タンパク質は、複数のアミノ酸がつながったもので、身体をつくっているタンパク質は約20種類ものアミノ酸でつくられています。その中の必須アミノ酸と言われる栄養は、人間の身体に必要なものなのに、体内で作ることができません。だから食べ物から摂る必要があります。
体内に取り入れられたタンパク質は、分解されて筋肉や皮膚、髪の毛など細胞組織の成分や、酵素やホルモン、免疫物質などそれぞれの働きで必要な形のタンパク質に作り変えられます。
タンパク質は、糖質の摂取量が不足すると分解されてエネルギーとして消費されます。
ですから糖質不足は身体のさまざまな機能の低下を招いてしまいます。
ミネラル
人間の身体は約60種類の元素でできています。
このうち水素・窒素・炭素・酸素で約95%を占めています。残りの5%の元素をまとめて『ミネラル』と言います。
栄養素として不可欠な必須ミネラルと呼ばれるものが16種類あるのですが、これらは体内で作ることができません。そのため、食べ物などから摂る必要があります。ミネラルは、身体をつくる作用のほか、生理的な作用にも関わってくる大切な栄養素です。
ミネラルが不足すると、骨粗鬆症や貧血、筋力低下や味覚障害などの疾患を引き起こします。
一方で過剰に取り過ぎてもよくないので注意が必要です。
ビタミン
ビタミンは、糖質や脂質、タンパク質などの代謝を助け、生理作用に不可欠な栄養素です。
脂溶性と水溶性の2種類があり、脂溶性は脂質と一緒に身体に蓄えることができますが、水溶性は蓄えておける日数が脂溶性よりも短いため、こまめにとることが必要です。
またミネラルと同じように生理作用に関わっているので、足りなくても多くても体の不具合を起こしやすくなります。
食物繊維
食物繊維とは、消化酵素で消化されない食べ物中の成分のことです。
穀類や野菜、果物、海藻類などに多く含まれています。
食物繊維が多い食材は、少量でも満腹感を感じやすく、食べ過ぎを防止できます。また糖質の吸収を緩やかにして血糖値の上昇を抑えたり、コレステロールや胆汁酸を吸着して血中コレステロール値を抑えるなどの働きがあります。
他にも排便量を増やしたり、腸内細菌が出したガスの刺激で排便が促されるなど、ダイエットには嬉しい効果がある栄養素です。
まずは不足しがちなものをたしてみる
バランス良く食べるためのツールは色々あります。
ここまで紹介した栄養素を細かくみていく方法もありますが、私がお勧めしているのは
「主食・主菜・副菜・もう一品」
の4つのお皿をそろえる方法です。まずはこの4つのお皿で不足しているものがないか、考えてみましょう。
主食は「ごはん・パン・麺類」などの穀類
主食には、ごはん・パン・麺類などエネルギー源になる炭水化物をメインにしましょう。
1食分の全体を100としたとき、理想的なバランスとして
糖質は50〜65%くらいが目安とされています。
【適量の目安】
基本的に、ごはんはお茶碗に軽く1杯程度。
菓子パンやお菓子などの甘いものは避けましょう。
主菜は「肉・魚・大豆製品・卵」など主にたんぱく質
主菜には、肉や魚など主にタンパク質が摂れる食材を使いましょう。
こちらも1食分を100とした場合、タンパク質は13〜20%が理想的と言われています。
【適量の目安】
卵は1日1個。
肉・魚・大豆製品は1食でどれかをてのひら1つ分程度
副菜は「野菜・きのこ・海藻・いも類」
副菜は、野菜やきのこ、海藻やいも類などでビタミンやミネラルなどが摂れるよう組み合わせましょう。
副菜なので、小鉢に収まる量が摂取にちょうどいい量だと言えます。
【適量の目安】
野菜・きのこ・海藻は1食で両手に山盛り1杯(生の状態)
(加熱してあるものは片手に山盛り1杯)
いもは、1日に握りこぶし1つ分(さつまいもなら握りこぶしの半分程度)
もう一品は「乳製品・果物」
主食・主菜・副菜で十分!と思う方もいるかもしれませんが、バランスよく摂るならもう1品。乳製品や果物を食べてください。
乳製品のタンパク質は20種類のアミノ酸がバランスよく含まれていて、果物は消化に良く脂質がほとんど入っていません。
ですが、どちらも食べ過ぎは太る原因になるので、以下の目安を参考にしましょう。
【適量の目安】
乳製品は1日に1~2品程度
果物は1日ににぎりこぶし1つ分
ダイエット中でもバランスの取れた食事を
ダイエットサポートをしていると特に不足している人が多いのが
卵、副菜全般、乳製品、果物
です。あなたはいかがでしょうか?
乳製品や果物は食事のときでなく、間食にしてもいいですね。
足りてないものがあったとしたら、食べる量を減らす前にまずはその食品をたすことから始めてみましょう。
身体にとって不足しているものが満たされると、空腹感を感じにくくなったり、余計なものを食べないようになります。
不足しやすいものは買う習慣もないので、まずは、不足しているものを買っておきましょう。
お腹が空いたら「今日まだ食べてないものは何かな?」と考えてみて、不足しているものを間食に食べてみるものいいですね。
バランス良く食べて代謝を整え、やせやすい身体をつくっていきましょう。
健康診断・人間ドックの結果をメタボや生活習慣病の予防に活用したい人のための個別相談はこちらをご覧ください
メタボや生活習慣病を予防するための食事を身体に馴染ませる3ヶ月の講座「スマートダイエット®教室」はこちらをご覧ください。
次回のスマートダイエット®教室は公式LINEでご案内します。