このコラムは健康診断や人間ドックでお医者さんから
「やせましょう」
「食事に気を付けましょう」
と言われた方が、薬が必要になる前に、食事の改善でメタボや生活習慣病を予防していくために役立つ情報をお伝えしています。

痩せたいからと摂取カロリーを減らすために、朝食を抜いていませんか?
また「朝、時間がないから」「少しでも寝ていたいから」という理由で朝ごはんを抜いていませんか?
昔から「早寝・早起き・朝ごはん」と言われていますが、これには科学的に根拠があります。
朝ごはんを食べることは、身体の代謝機能が正常に働くための必須条件といっても過言ではありません。
今回は、朝ごはんを食べたとき、食べなかったときの私の身体で起こることや、朝ごはんに何を食べたらいいのか、朝ごはんを食べる習慣のない人にやってみてほしいこと等を解説します。
朝ごはんを食べて、効果的かつ健康的なダイエットをしていきましょう。
なぜダイエット中こそ朝ごはんを食べた方がいいのか
最初に少し、難しい話をします。
朝ごはんがいかに私たちの身体、病気などと深い関係があるかのお話です。
知っていると、ダイエットもうまくいきやすくなりますし、さらに健康にもなれちゃうお話なので、少しお付き合いくださいね。
なぜ、ダイエットするなら朝ごはんを食べた方がいいのか、その理由を一言で言うと
「朝ごはんを食べていないと太りやすいから」
です。
ある研究では
「朝ごはんを食べてない人は、食べている人の5倍も肥満になりやすい」
というデータもあります。
普通に考えると、朝ごはんを食べなければ、1食分のカロリーが減るので、1日の総摂取カロリーも減ります。
総摂取カロリーが少なくても、朝ごはんを食べていないと太りやすくなることが科学的にわかってきました。
代謝を整えるには「体内時計」を整えることが大事

食事は私たちの身体の代謝機能に大きく関わっていることが分かっています。
代謝機能のコントロールに重要な役割をもつのが「体内時計」とも言われる「時計遺伝子」の存在です。
遺伝子・・・とか言われると難しくなるので、私たちの身体の細胞の色々な場所に時計がある!と考えていただいてよいかと思います。
この私たちの身体がもっている時計は、25時間くらいのリズムを刻んでます。
でも、私たちの生活している時間は1日24時間。少しズレがありますね。
このズレを修正するために、時計の針を毎日合わせる(リセットする)ことが必要です。
どうやって時計の針を合わるかと言うと・・・
光と食事
です。
体内時計と朝ごはん
大まかな説明になりますが、
まず、私たちの脳の一部に「親時計」と言われる時計があります。
この主時計は目から光の刺激で時計の針をリセットし、ズレを修正します。
更に私たちの全身にある「子時計」と言われる時計は、食事の刺激によって時計の針をリセットさせます。
このように、親時計と子時計がそれぞれ毎日時計の針をリセットさせることで、私たちの身体の代謝機能は正常に働くことができます。
リセットできないと、身体が「時差ぼけ」状態となり、代謝機能がうまく働かなくなり、結果的に「太りやすい身体」になってしまうのです。
人間の代謝機能には体内時計が大きく関わっていることが、わかってきています。
体内時計の針を合わせるための「朝ごはん」がダイエットには欠かせない理由が、何となくご理解いただけたかと思います。
「代謝」と聞くと「運動」とか「筋肉」等のイメージが強いかもしれませんが、それ以前に「食事」が大事なんですね。
生活習慣病予防にも朝ごはん
子時計は全身の様々な臓器にあるので、それぞれの臓器の機能にも影響します。
例えば、コレステロールは肝臓で代謝されますが、子時計は肝臓にも存在します。
朝ごはんを食べない等、食事が不規則になると肝臓も正常に働かなくなります。
実際、不規則な食事になると、コレステロール値が上がるといった研究データもあります。
血糖値も朝ごはんを食べていない人の方が上がりやすく、糖尿病にもなりやすいと言われています。
ですから、ダイエット(体重を減らす)ということだけでなく、コレステロールや中性脂肪、血糖値などが気になる人にとっても、朝ごはんを食べて、体内時計をしっかりリセットすることが大切です。
朝ごはんを食べないと太りやすくなる理由

では、具体的に「朝ごはんを食べないと太りやすくなる4つの理由」をお伝えします。
①朝食を食べることでエネルギー消費量が多くなる
まず、前提として、私たちは食事をすると体内で熱が発生します。
これは食事でとった栄養素が身体の中で使われていく過程で生じる熱です。
体内で熱が作られるということは、体温が上がりエネルギー消費が増えます。
このように食事によって発生する熱の大きさが、食事の時間によって異なります。
同じ内容で同じカロリーの食事をした場合に、
朝食後は夜遅い時間の食事後よりも、4倍も熱が発生していたという研究があります。
体内で熱が発生するときには、エネルギーが消費されます。
朝ごはんを食べると、たくさん熱が発生するので、それだけでエネルギーがたくさん消費されるのです。
反対に朝ごはんを食べないと、体温が低いままで、エネルギー代謝も低下しています。
さらに、夜遅い食事ではエネルギーの大半が脂肪になることも分かっています。
よって、朝ごはんを食べると、体温が上がり消費カロリーが増えるので痩せやすくなるのです。
②筋肉が減りやすくなる
脳が働くためには「糖」がたくさん使われます。
朝ごはんを食べないと、糖が不足してしまうので、脳に糖が送れなくなってしまいます。
そうなると、身体は筋肉を壊して糖をつくろうとするため、筋肉が減りやすくなります。
筋肉が減ってしまうと、体力も落ちてしまいますし、安静時のエネルギー消費量も減ってしまいます。
この状態ですと、食事制限をしても、体重が落ちにくく、更にリバウンドもしやすくなります。
③血糖値が低下し、昼食・夕食のとりすぎを招く

朝ごはんを食べないと、血糖値が下がり、食欲が増し、その後の昼食、夕食をたくさん食べてしまう傾向になります。
空腹時間が長くなっているので、早食いにもなりがちです。
ここでまた、身体の仕組みについてのお話になります。
たくさんの量を短い時間で食べると、血液中の糖の値、いわゆる「血糖値」が急激に上がります。
私たちの身体は血糖値が高くなると、すい臓から「インスリン」というホルモンが分泌され、血糖値を下げます。
少し簡単な説明にはなりますが、インスリンは糖を脂肪(中性脂肪)に変えて血糖値を下げます。
血糖値が急激に上がると、インスリンが通常よりも多く分泌されるので、脂肪もたくさん作られてしまい、太りやすくなってしまいます。
④体内時計が危険を感じて代謝を落とし脂肪をつくる
私たちには飢餓に対する防衛機能があります。
それを担っているのが体内時計です。
朝食を食べないと、脳の親時計が飢餓の危険を感じて、できるだけ代謝を抑えようとします。飢餓というのは身体にとって非常事態です。親時計は非常事態に備えて、脂肪をたくさん作って、非常事態に備えようとします。
食事による栄養やエネルギーが身体に入ってこないということは、身体にとっての非常事態。
この非常事態から身体を守る反応により、痩せにくくなってしまうのです。
身体が安心して、いつも通りの働きをするためには、規則正しく食べて、身体を安心させてあげることが大事ということですね。
ダイエット中だし、そんなに食欲もないから朝ごはんを抜いちゃえ!とか
今までずっと2食だったのに1食増やせば太っちゃう!と思う人もいるかと思いますが、かえって逆効果。
朝ごはんをしっかり食べる方が、痩せやすい身体になることは間違いなさそうです。
朝ごはんを食べてない人に試してみてほしいこと

ダイエットサポートをしていても保健指導をしていても「朝ごはんは食べてません」という人によくお会いします。
若いうちは朝ごはんを食べていなくても、体力で乗り切れてしまったり、体調にも変化が表れにくいかもしれません。
でも実は若いうちから影響があることが分かっていて、朝ごはんを食べる、食べないが学力にも影響していることが、研究で分かっています。
更に、年齢を重ねてくると、身体の色々な機能が低下してきて、太りやすくなったり、健康診断で指摘されることが増えたりしてきます。
それは
「今までと同じ習慣のままだと、健康を維持できないよ」
という身体の声。その声が聞こえてきたら、今までの習慣を変えてみるタイミングなのです。
ですから、
- 学生の頃から朝ごはんは食べてない
- 食べるとお腹が痛くなったり気持ちが悪くなってしまう
- 朝ごはんを食べる時間がない
という人も、ダイエットが必要な今、健診結果に黄色信号が出てきた今、その習慣は変えてみる価値があると思います。
まずは何でもいいから食べてみる
とは言っても、いきなりバランスよく、色々な食材を朝から食べることはとてもハードルが高く感じると思います。
栄養学的に、また、体内時計の働きを考えると、朝食べた方がいいものはあるのですが、今現在、朝何も食べてないという人は飲み物を飲むところからでもよいかと思います。
まずは、白湯や温かいお茶などはいかがでしょうか?
実際、白湯から始めて、少しずつ朝ごはんが食べられるようになったという人もいます。
少しづつ固形物にチャレンジ
白湯やお茶が飲めるようになったら、野菜スープやお味噌汁でもいいですね。
今はフリーズドライで具だくさんなインスタントのものも出ていて手軽です。
続けているうちに、もう少し食べられそうを思ったら、炭水化物にチャレンジ。
おにぎり、パン(菓子パンはNG)、おかゆ、雑炊、バナナなど。
冷凍食品の焼きおにぎりなども手軽にとれますね。
炭水化物がとれるようになったら次はたんぱく質。
卵、納豆、豆腐、焼き魚、ヨーグルト、チーズ、ツナ、豆乳や牛乳もOK。
どれか1つでもいいのでとってみましょう。
卵はいくつかゆで卵にしておくとすぐとれますね。
お味噌汁やスープに卵をポトンと落としたり、卵かけごはんにすると手軽です。
一人暮らしだと卵を買っても賞味期限切れになってしまします・・・
という話もよくありますが、
毎日1個食べれば10日で食べきれます。
心配なら6個パックで買いましょう。
納豆ごはん、チーズトースト、ツナサンドなどもよいですね。
コーヒーや紅茶に牛乳や豆乳を入れてもたんぱく質がとれます。
体内時計のリセット効果を高める朝ごはん
体内時計のリセット効果をより高めるには、炭水化物+たんぱく質の組み合わせでとれていること。
また、光を浴びて1時間以内に食事ができると更に良いようです。
段階的でいいので「炭水化物+たんぱく質」がとれることを目指していきましょう。
お腹が痛くなってしまったり、気持ち悪くなってしまう人も、少しずつ胃腸をならしていくことで、固形物も食べられるようになってきます。
起きる時間を5分早めるだけでも、食べる時間が確保できるのではないでしょうか?
少しずつでいいので、チャレンジしてみてくださいね。
朝ごはんでやせやすい身体をつくろう

ここまで、小難しいことも書いてしまいましたが、身体の機能を考えると、朝ごはんを食べるメリットは大きいということです。
自分自身の身体ですから、身体の中でどんなことが起こっているかを知っておくことで、自分の身体を大切にすることができます。
私たちの身体は日々、私たちの命のために頑張ってくれています。
朝ごはんを食べることで、必要な栄養がとれるだけでなく、体内時計の働きにより代謝が整い、ダイエットの成功や生活習慣病の予防になります。
何よりダイエットサポートや保健指導をしていて「朝ごはんを食べた方がやせやすい」ことを、私自身が確信しています。
最後にもう一度・・・
朝ごはん食べない人は痩せにくいです。
騙されたと思ってぜひ食べてみてください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「健康診断・人間ドッグの結果をメタボや生活習慣病の予防に活用したい人のための個別相談」の日程はこちら
公式LINEにご登録いただくと、初回半額で個別相談を利用できます。
